2輪目 不甲斐ない憧れ

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     ** 五年程前――。 吉井は凪子と、微妙な時間を持ったことがある。 それは吉井が何度も反芻(はんすう)する、甘美な記憶であり・・・・・・。 同時に、絶好の機会を逃した苦い思い出でもあった。   飲み会の席で、珍しく酔い過ぎた神谷凪子に吉井は付き添った。 送りオオカミになるつもりなど元より無かった。
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