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そういえば昨日、一限に宿題の提出があるとか言って必死にやっていたなと思考を巡らせた。
教科書はちゃんと持ってきたかしら。
そんなことを考えながら鞄を覗く。
あぁ、良かった。ちゃんと 入っている。
もしかしたら宿題をした後に鞄に入れていなかったかもしれないと不安にも思ったがそれは鞄の中に大人しく収まっていた。
教科書とノートを取り出して友人と他愛もない話をしながらそれをパラパラとめくる。
「そういえば。」
友人が呟く。
それに反応して私はちらりと友人を盗み見る。
「遠くの星には足が二本と手が二本、目は二つ。なんて生き物がいるって信じられる?」
そういえば今やっている授業の範囲はそこだったなと思い返した。
足が二本に手が二本、おまけに目は二つ。その姿を想像してみる。普通とはかけ離れたその見た目にゾッとしながらも
「ねー…なんか嘘っぽいよね。絵空事って感じ。」
と返事をする。
ふと朝のように窓の外を見る。
やはり星空が広がっている。
あぁ、今日はとてもいい朝だな。
そう思いながら私は牙をむき出しにして大きくあくびを溢した。
今日も私は変わり映えしない日常を過ごしている。
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