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③
歌が終わった。
さっきにも増す盛大な拍手の中、目を開けるとそこには、あの日のおまえにそっくりな白いドレスと不安そうな表情を纏った小さな女の子が、Divoに抱かれるようにスポットと喝采を浴びていた。
もちろん私も立ち上がって拍手をしているけれど、涙が止まらない。
おまえが私のことを恨んでいなかったと、愛してくれていたと、たった今、この二人が教えてくれたよ。
おまえの記憶を甦らせることで。
おまえの笑顔を思い出させてくれたよ。
あぁ、そうか。
あの最後の瞬間、私を真っ直ぐに見つめながら、酸素マスクを外したおまえの唇が呟いた言葉。
音にはならなかったけれど、あの動きは
『ダ・イ・ス・キ』
fin.（popular）
※Divo 神々しい歌唱力を持ったオペラ歌手
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