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「うわぁぁぁあ!!!!!」
自分の叫び声と共に目を開けるとそこには見慣れた天井が目に飛び込んできた。
「はぁっ…はぁっ…はぁっ…」
なんで……
なんでだよっ!!!
目を開ける直前にみた夢は学校の教室で佐山にナイフで刺されるというものだった。
「……っふっ…ううっ……くそっ……」
俺はいつも佐山に使いっぱしりにされ、事ある毎に呼びつけられてはナイフで脅されている。
最近では目立たなくて傷の治りの早そうな腕や手や脚にスッとナイフで傷をつけられてしまう。
誰かに言ってしまったらいつか‘ズブッ’っと刺されてしまうのでは…と思うと誰にも相談出来なかった。
ましてや厳格な父や世話焼きの母にそんな事を知られてしまったらどうなる事かと思うと絶対に言えない。
しかも、俺の昼飯はボッチ飯でトイレの個室で済ませる事も少なくない。
けれど佐山から逃げられると思えば便所だろうがゴミ捨て場だろうが構わなかった。
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