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狐たちも気付いたようで、僕の姿を見て、
「人間?まだ、何かするつもりか!」
と一方の狐が声を荒げた。
「えっ、あ、えっとー…」
僕は突然のことに驚き、声を出すことができなかった。
すると、さっきとは違う狐が
「やめな…その子は他の人間とは違う匂いがする。」
と弱々しい声で言った。
よく見ると、怪我をしているようである。
「大変だ、手当てしないと!」
と手を近づけたが、さっき怒ってた狐に噛みつかれた。
「っ痛」
血が出た…
「お前ら人間が無月をこんな目にあわせたんだろうが!触らせるものか!」
狐はそう言った。
しかし、僕は手を引っ込めはしなかった。そして狐に
「ごめん…僕が謝っても許せないかもしれないが、人間がこんな事をしたのなら謝らせてほしい。そして僕に無月の手当てをさせてくれないか。」
と言った。
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