神さまを手伝うことになりました

神さまとの出会い

渋々、用意をして、外に出た。とても寒く感じる。
部屋で暖房をつけていたから余計にそう感じるのだろう。
こんな状態で数キロも歩くなんて、運動不足と相まって、死んでしまう。

そうは思っても、一度頼まれたから行かないわけにはいかない。

鼻歌を歌いながら、住宅街を抜け、神社の前を通った時、

「……だ……」
と何か聞こえたような気がした。
しかし、足を止めて、耳をすましてみても何も聞こえない。
多分、風の音か空耳だろうと思い、商店街のほうへ足を進めた。