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薄暗くなった霊園を出て車に戻ると、
間もなく私たちは、とっぷりと暮れた夜に抱かれた。
そして、少しばかり夕暮れの中に長くいたせいで、
体は、随分と冷えていた。
「ごめんね。もうちょっと、早く来れば良かった」
小さく手をこすり合わせる私に、「もうすぐ温まるから」と
彼は、車のヒーターを全開にしてくれる。
もちろん私は、かぶりを振り返した。
「うぅん。私が、長々とお参りしてたから」
するとそんな私を、彼は、なぜか上目遣いで伺ってくる。
「あのさ……」
そして、明らかに言い難そうに言葉を切る。
その様子に、にわかに私の中であの不安が蘇った。
だが、
「もしかして、キモかった?」
やっぱり上目遣いのまま尋ねられた事に、私はポカンとなった。
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