1 二年生 -promotion school-

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笑顔で答えた先生の言葉にドッと皆が笑う。 頬に熱を感じた私は急激に恥ずかしくなり、顔を下へ向けながら静かに腰を下ろした。 「今日からこのクラスの担任になりました、一色蛍(いしきけい)です。担当科目は英語。二年間よろしくな」 クラスの皆は「よろしく」「やったー!」など歓声を上げている。 皆が喜ぶ中、私は担当科目が苦手な英語と聞いてハズレを引いたと思った。 蛍って書いて『けい』って読むのね。 女の子の名前かと思ってたし、こんな所でお目にするなんて思ってもいなかったから、思わず立ち上がって名前を叫んじゃったよ……。 あー、恥かいちゃった……。 あの時、名前しか無かったのは先生だったからなのか。 謎は全て解けたな。 ってかそれよりも、さっき先生、私の名前を普通に呼んでたよね? 初めて会ったのに名前分かるなんて凄いな。 クラス全員の名前覚えてきたんだろうな。なんて感心してしまった。 それから始業式が行われる体育館へ向かう途中、亜由から声を掛けられる。 「瑞季、ホタルちゃんの事知ってたの?朝は無関心そうな顔してたのにさ」 「知ってたっていうか、知らないというか」 「結局どっちなのさ!」 私が曖昧に返すと亜由がヒステリック気味に返してきた。
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