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私と理沙ちゃんは自転車置き場へ向かう。
私は部活をやっていない理沙ちゃんから誘われて、今日から一緒に自転車で登下校することにした。
「また瑞季と同じクラスになれて良かったな」
「うん。私も嬉しい」
笑顔の理沙ちゃんに私も笑顔で返した。
一人が良かったけれど、気心知れてる人がいるとやっぱり心強い。
「進路希望、瑞季は決まってる?」
「全然。一年の時のクラス換えの時にも書かされたけど、あの時は進学か就職かの簡易的なものだったしね。とりあえず進学にしたよ」
「だよね。まだ漠然としすぎてて考えられないよね」
「うんうん」
私と同じ気持ちを持っている仲間がいることに少し安心した。
それから二日後。
朝、理沙ちゃんと教室へ入ると女子が固まって話していた。
「あ!理沙、瑞季、おはよう!こっちに集合!」
手を上げて亜由に呼ばれて、何の用かも分からないがとりあえずそちらへと私達は向かった。
「おはよう、どうしたの?」
亜由の前まで行くと理沙ちゃんが不思議そうな顔をして訊ねる。
すると亜由ではない女子が鋭い目を携えながら口を開いた。
「あのね。二人はホタルちゃんの事、どう思ってるの?」
まだ話した事のない女子から初対面では訊かないような事を訊かれ、私は驚きのあまりポカンとさせられてしまった。
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