1 二年生 -promotion school-

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「私は全く興味ないよ」 キッパリと笑顔で理沙ちゃんは返したので、私も笑顔を作り口を開いた。 「私も同じく」 「えぇ!でも初日は名前を叫んでたじゃん!本当はこっそり狙ってるんじゃ……」 興味が無いと返したのに、彼女は更に細い目を作って疑いの眼差しを私に向けてきた。 何なんですか。 好きでいて欲しいのか、いて欲しくないのか、どっちなワケ? あぁー、面倒くさいな。 だが本音を出すと面倒だ。 「あれは私の勘違いだったから。本当に一色先生には一ミリも興味ないよ」 面倒事を作りたく無いので状況を変えるべく、眉を下げて申し訳なさそうに下手に出る。 「あ、この子はホントに興味ないから安心して!」 そこに亜由が助け船を送ってくれたお陰で、私を見る女子達の顔の強張りが緩んでいった。 「そっかそっか。ライバルは少ない方が良いからね!変な事聞いてごめんね!」 穏便に済ませるために笑顔を貼り付けながら、ホントだよ。と心の中では毒づいた。 「瑞季あっち行って話そうか」 「うん」 理沙ちゃんもこの会話には入りたくないと思ったのだろう、自然な様子でフェイドアウトの言葉を出した。 ありがとうと心の中で理沙ちゃんに御礼を言った。 そして二人で窓際へと静かに逃げた。 理沙ちゃんとは波長が合っているのか、一緒に居るのが本当に楽だ。
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