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「私は無理してないよ。それより瑞季、それ以上言うと私怒るからね」
理沙ちゃんは頬を膨らませている。
理沙ちゃんのその優しい言葉に胸が熱くなった。
こんな子がバスケ部の時にも傍に居てくれたら、私は強くいられたのかもなって。
「分かった……ありがとう」
私の言葉を聞くと理沙ちゃんは優しく微笑んだ。
それを確認すると私は教室を見渡す。
亜由は同じクラスの女子と話をして盛り上がっていた。
亜由は大丈夫だな。
彼女はバスケ部でイジメにあっていた時と一緒で、私にはあまり寄って来ない。
だからと言って彼女に腹が立っていることはない。
だって普通なら面倒事には巻き込まれたくないもん。
ランチタイム。
私は理沙ちゃんと二人でいつも通りお弁当を食べていた。
「俺も混ぜて!」
そこへ勇馬が私達の返事も聞かずに、近くの空いていた椅子を引き寄せて腰掛けた。
「どうしたの?友達は良いの?」
理沙ちゃんがお弁当を広げ始めた勇馬に問い掛ける。
「おう。それより皆で机囲うの、なんか中学の時に戻ったみたいで良くない?」
「「別に」」
私達は勇馬の言葉を華麗にぶった切る。
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