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「ヒドイな……お前たち……」
勇馬は泣いているフリをしてみせる。
「あははっ」
そんな勇馬の反応を見て理沙ちゃんが笑った。
確かに昔に戻ったみたいだね。
私の顔にも自然と笑みが溢れた。
「相変わらずお弁当箱おっきいね」
勇馬のお弁当箱は特大サイズを見ながら私は言った。
中学の時から大きいけれど、更に大きくなった気がする。
だって私のお弁当箱の三倍はありそう。
「いっぱい動くからな。エネルギーつけないと」
「体だけじゃなく脳ミソもちゃんと動かさないとね」
私は笑顔で勇馬に毒を吐く。
「相変わらず、ヒドいな……」
すると勇馬はわざと泣いたフリをした。
勇馬は気楽に話せるから良いな。
「瑞季、俺達以外の友達出来た?」
勇馬が唐揚げにかぶり付きながら訊いてきた。
「まだ出来てないな」
「友達は焦って作るものじゃないよ。そのうち出来るよ。それに私や勇馬、亜由もいるしね」
私が眉を下げながら答えると、理沙ちゃんがさりげなくフォローしてくれた。
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