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まぁ私が一五二センチしかないからね。
そんな私の弟が大きくなるのは想像出来ないよね。
「今からでも遅くない、一緒に牛乳飲もう!」
私は勇馬に親指を立てて言うと、勇馬はシラけたような表情をした。
そしてすぐに哀れんだような目で私を見る。
「瑞季、それ迷信らしいぜ」
「え」と私は言葉を失くすしかない。
「牛乳飲んでも背はデカくならない」
勇馬の追加の一言に、私はあまりの驚きに身を乗り出した。
「だから毎日五〇〇mlは飲んでるのに身長伸びないの!?」
誰だよ!そんなデマ流した人!
無駄な期待させないでよ!
「瑞季、ずっと身長低いの気にしてたもんね。まだ諦めてなかったんだね」
理沙ちゃんも可哀想な子を見るかのような哀れんだ目で私を見ている。
「きっと大人達が子供に牛乳を飲ますために流した嘘だよ」
それっぽい事を勇馬は染々言った。
はぁ……
溜め息しか出ない……。
そして次の日に行われた身体測定。
身長はやっぱり一ミリも伸びてなくて、私は深い溜め息をついた。
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