1 二年生 -promotion school-

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新学年に胸を躍らせて盛り上がる同級生を横目に他人事のように傍観している私。 去年の今頃はあんなに緊張していたのに。 今は全く正反対の心。 そんな自分に少し笑えた。 「担任の先生、誰になるかな?」 理沙ちゃんが皆に問いかける。 担任の発表はまだされていないのだ。 「俺、大谷先生が良い!」 勇馬が力強く返した。 誰だろう、大谷先生って。 「部活の顧問はイヤだわ~!悪い先生じゃないけど朝から夜までずっとは見たくない……。私は新しい先生と出会いたい!」 亜由は目を輝かせて私の疑問に答えてくれた。 なるほど、大谷先生はバスケ部の顧問ね。 「そうだよね、先生もいっぱい居るからね」 理沙ちゃんが返す。 「ホタルちゃんが良いな!イケメンだし!」 亜由が出した『ホタル』という名前を聞いて思い出した。 そういえばあの美術部の綺麗な絵も蛍ちゃんだったななんて。 「えー、俺は嫌だな」 「先生がイケメン過ぎて自分が勝てないからってつまらない嫉妬は醜いよ、勇馬クン?」 理沙ちゃんはニッコリ笑いながら、嫌悪感を出している勇馬に毒を吐く。
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