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章介が家を出てから数分後のことでありました。
居間の食卓では、美香子がカンシャクを起こして、のみかけの緑茶が入っていた湯のみを床に叩きつけた後、握りこぶしを作ってブルブルと震えて怒りをあらわにしていました。
見かねた母親は、多香子が居間へやって来た時に厚かましい声でこう言いました。
「多香子!!」
「なんなのよ一体…」
「多香子!!もういいかげんにしてちょうだい!!」
「分かっているわよ!!アタシは章介にヨウスケを学校へ連れて行ってと繰り返して言っているのに、ちっとも言うことを聞かないから思い切りキレているのよ!!」
「だからといって、朝から大声をあげていいと言うわけじゃないでしょ!!美香子がまたカンシャクを起こしてしまったじゃないのよ!!」
「だから何だと言いたいわけなのよ!!」
この時、ヨウスケが『学校へ行きたい…』と言いましてグスングスンと泣いていました。
多香子の母親は『学校へ行きたいよね…』と言いましてヨウスケをなぐさめていました。
すると、多香子は父親が育ボスをしていることが気に入らないと言いまして、思い切りキレてしまいました。
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