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彼女を大切にしていた。彼女を幸せにすると誓ったんだ。
でも……顔も声も、名前も思い出せない。
霞がかかったように彼女の顔が見えなかった。
オレは何をしているんだ!?
こんな所で何をしている?
早く彼女を迎えに行かなくちゃ!!
気持ちばかりが急いてもどかしい。
オレはひたすら救助隊を待っていた。
どのくらい待ったのか。
再びガチャリと音がして光が差し込んだ。
「ねぇー葉月ちゃーん!ここぉ?」
少女ののんびりした声がした。
近付いてくる、別の声。
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