第一話 おかしのお店とファッション誌

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わたしはあの人が好き。 例え、あの人がわたしを好きになってくれなくても好き。 あなたを想うこの気持ちだけでいい、そう思った。 だから、わたしは…… でも、わたしは…… あなたを想うことは幸せ。でも想えば想うほど、苦しくなる。 この想いをわたしはどうしたらいいのか、わからないのです。 いろんな世界の通り道、といわれる次元の挟間。そこに一軒のおかしのお店がある。 森に囲まれた白い家。 その中は白を基調とした壁、カウンター席とテーブル席も白で統一されていて、テーブルクロスは薄いピンク色。ところどこには花が飾られていて、店の主であるショーコさんの飾らない素敵さが表れている。 ショーコさんというはおかしの精霊さんで、おかしの精霊の世界のおかしの国のパティシエさん。今は「いろんな世界の人におかしを食べてもらって、腕を上げたい」ということで、いろんな世界の人がやってくる次元の挟間でおかし屋さんを開いている。 ショーコさんは明るくて、気さくで、精霊も人間も分け隔てなく接してくれて、作ってくれるおかしはどれもおいしい。 今日も、わたし、レンはショーコさんのお店を訪れた。  「あら、レンちゃん。いらっしゃい」
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