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髪の両端が長いのが特徴の青い髪にオレンジの服を着ている女性、彼女のお名前はカリナさん。
カリナさんはわたしとは別の世界の人で、精霊のわたしとは違う存在、人間である。
カリナさんは今日もお友だちの方たちと一緒に来ていて、赤紫の髪を三つ編みに結った女性、クウさん(本当はクウシェイルスさんというお名前だけど、皆さんはクウさんと呼んでいる)と一緒のテーブルでおかしを食べていた。
「俺はカリナのことを絶対にほったらかしにしない。待ち合わせ三十分前にきちんと来て、デートはきちんと最後までエスコートするぜ」
カリナさんたちの向かいのテーブルに座っている草原のような色の長い髪を束ねて、大きな剣を持っている長身の男性、アルトさんが胸を張った。
その隣には黒髪に黒い服を着た男性、ナルさんが本を読んでいた。
「ってことで、カリナ。俺と一度、デートしてみないか?」
アルトさんは春風のような爽やかな笑顔をカリナさんに向けた。
「嫌よ。お断り。てか、絶対、一生、0%の確率でしないから」
アルトさんのほうを見ないで、カリナさんは氷のような冷たい声でそう言った。その瞬間にがっくりとアルトさんが肩を落とす。
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