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床に大きめの白く光る魔方陣のようなようなものが浮かび、それを囲うように小さい魔方陣のようなものが浮かびあがった。
小さい陣からはいつか戦ったポニーのようなペガサス、リトル・ペガサスが、大きい陣からは白く発光するグリフィンのような聖獣、ブリジットが現れた。
ブリジットを見たサリアが言った。
「私が契約する予定だった聖獣か!」
「その通りだ。お前が私達を裏切った時点で、お前は天使ではなくなり、聖獣の契約も破断になっていた。だからそのまま私が頂戴した。さぁ聖獣達よ、行け!」
ミカエラの指示をうけ、聖獣がジュライ達に一斉に襲いかかる。
ブリジットは真っ先にサントを狙い、猛スピードでサントに食らいつこうとする。なんとか武器で防ぐサント。
「くっ、なんて重い攻撃だ…。さっきの消耗が原因で、アトラク・ナクアはしばらく召喚できないっ。自分でコイツを倒すしかっ…」
6体のリトル・ペガサスはそれぞれ二体ずつ、ジュライ、モルガナ、アストロンに襲いかかる。
リトル・ペガサスの激しい突進攻撃をかわしながら、ジュライはすきをついて斬りつける。
しかし、リトル・ペガサスは何のダメージをうけている様子もなく、再びジュライに突進してくる。
驚くジュライ。
「こいつら、前より強くなっている!」
モルガナは攻撃をかわし、緑色の波動を放って応戦しながらもサリアの心配をしていた。
「サリアちゃんっ!!」
サリアは、ミカエラと交戦していた。
ミカエラから放たれた、白く光る複数の矢をかわすサリア。そしてサリアも、負けずと炎の矢を放つ。
戦いながら、サリアが説得するように言った。
「姉さん。私は、本当は姉さんと戦いたくない。姉さんは私の唯一の家族で、私の憧れの存在だった!」
そのサリアの思いを、嘲笑うようにミカエラが言った。
「サリア、お前は私が直々に処刑する。ベリルと残りのメンバーは、あのまま聖獣達に始末させよう。そのあとは、戻ってきたエリシアとゼルがルキを始末する手筈だ」
その言葉を聞いたサリアは、今までジュライ達に見せたことが無い、激しい怒りと動揺をあらわにしていた。
「姉さんは、そんな残虐な思考の持主じゃなかった! そもそも姉さんは、人間や悪魔への攻撃は賛成する性格じゃなかった!! もっと優しい天使だった!!」
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