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Nishijima side
君と一緒に帰る。ただそれだけのことなのに心が暖かくなる。
こんな日が永遠に続いたら...なんて笑
そんなこと、ある訳ないのに。
西「ねえねえ宇野ちゃん!」
宇「なに?」
西「あの店寄ってかない?」
宇「ん?カフェ?」
西「そっ。時間があるならだけど」
宇「うん。いいよ。今日の夜は寒いしね。行こっ」
西「え?本当にいいの?」
宇「にっしーが行こって言ったんでしょ。」
西「まあ、そうだけど...。いつもは一緒に来てくれないから何か...嬉しい」ニコッ
宇「そっ。早く行かないともう、一緒に来ないよ?寒いからほら、行こっ」
そう言った君の頬が少し赤く見えたのは、この寒さのせい?
俺と同じ気持ちなのかな...なんて思うのは、独りよがりなのかな?
もし、君にこの想いが伝えられたら、その瞬間から世界が違った色に見えるのかな。
今君が見ている世界は輝いてるのかな。
俺が見ている世界はいつも...色なんかない。
ねえ。君が僕の世界に来た時、君の綺麗なその筆で僕の世界に色を描いてくれるのかな?
君も僕の色に染まってしまうのかな?
これからの事なんて誰にもわからない。ただひとつ言えるのは、君との関係はこれからもずっと同じ。ただの、『仕事仲間』って事だけ。
だけどそれでも、君と過ごすこの時間は、俺にとっては全部忘れない。きっと一生忘れない。
君にとってはただ何気なく過ごすいつもの時間。でもそこに、俺が少しでも刻まれているのなら...。それは俺にとって『幸せ』な事なんだ。
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