24人が本棚に入れています
本棚に追加
「…―来たか」
お疲れ~
「ここへ座れ」
…何でベッドに?
「正座で、だ。神聖なベッドの上だぞ」
神聖…
「良き正座だ。首尾は」
万事―
「重畳」
オイ…この上なく満足だ、やないわ…自分は万事休すって!
「時に、貴様は大陸の妖しにも通ずるが」
スルー?
…妖怪も神話も中国のが先に、中学ん時は既に好きやったけど
本が鬼ムズやった…今は平気。
「山海経[センガイキョウ]…」
おお~…流石。中国神話妖怪のバイブル。
妄想やまらんわ~あの本!
和漢三才図会も全巻欲し…むしろ南方熊楠みたく写本したい!
「何年かかる…山海経からでは日本の妖しは随分後か」
いや、ほぼ同時期。
中2ん時、海外の中学と姉妹校になるやらでさ…向こうへ何か贈る係りなってもて。
日本らしいモン、で…浮世絵を模写して和紙で貼り絵にした。
写楽と北斎の有名どころやったが…あの波!大変やった…
「国芳にも一目惚れ」
正しく!弟子の河鍋暁斎も月岡芳年も最狂!
芳年の月シリーズの情景はもう…現実と夢幻のはざま感が異常で目が離せん。
「狂える絵師は凄まじいモノ」
美術の先生に借りた、浮世絵…錦絵の本の妖怪達やら…鮮烈で自分には極上で。
でも日本最狂妖怪本ゆうたら!
「鳥山石燕、画図百鬼夜行だ。江戸時代の妖怪画で最も―」
悶、絶モンッ!
中国山海経と並んで、自分には日本妖怪バイブル!
可愛さ面白さ不気味さ哀愁も…石燕の妄想力に、中学生ながら衝撃で。
〇〇には爆笑&虜よ。
「アレか…」
妖怪っつか針聞書も見飽きん。
「皆、変態だ」
ええ意味で。
けど現代の妖怪図鑑は…
申し訳ないがゲ〇〇さんの絵が無理で持ってへん…逆に怖くて見れんし何か違うけど、それって凄いよな…凄い人やった…
敬意は凄ぇ持ってるだけに何か…見れん、買えんの口惜しい。
「好みは各々だが…石燕の絵を普通は怖がる」
でも、妖怪図鑑は画図百鬼夜行シリーズやで!
「皆、元を辿れば石燕が」
敬意と共に日々妄想を磨く!
「フ…日本の妖しは石燕のみの情報か」
アホな。
当然、遠野物語とか…北海道~沖縄まで、日本の民話や伝承も調べた。
「成る程…それでか。謎は解けた」
何の?ちゃうやん!ココは君が謎に答える―…
れ、もう始まって?
「…手始めに、貴様と対談などしてみたかった」
…茶ぁ出せや。
「さて、仕切り直せ」
最初のコメントを投稿しよう!