出逢い

恋のはじまり？

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急に横から飛び出してきたと
思ったら、女だった。

しかも
勝手に転びやがった。

あい『重ね重ね申し訳ないです……。』

桜井『それより大丈夫か？
急いでいるようだから引き止める
のは忍びないが。』

とにかく
変な女だとしか思ってなかったが
つくづく変だと思った。

ぶつかって来たのは確かに
女からだったが、こんなに
低姿勢すぎると気が狂うな。

………いや、周りにいる
奴らがぶっ飛んでるだけか。

あい『いえ………。
もういいんです。
そんな急ぐようなことでも
無かったのに、つい。』

急に泣き出したのかと
思って俯いた女の顔を
覗き込んでしまった。

桜井『なんだよ、泣いてないのか
びっくりさせんじゃねぇよ！』

あい『……えッ？！うわっ！！
な、何してるんですか？！』

桜井『まあ、なんだ。
こんな所で立ち話もなんだから店に入るか』

よく分からないが、変な女を
一人にさせることはできなかった。

………通り過ぎる野次馬の目線も
気分いいもんでもなかったしな。