また君に出逢えるまで…

雨の夜

あの幼い頃からずっとあなたは、私を見守り続けてくれてたの？

二十年どころではなく、きっとそれ以上、あなたの言う通りに千年の時を生き続けて……ずっと、私が生まれてくるのを待っていてくれたの？

このことに気づいてからは、私はもう五条さんのことしか考えられなくなった。寝ても覚めても、五条さんのことが頭から離れてくれなくなった。
頭だけでなく私の全てが、五条さんを求めて止まなくなった。

変なことを言ってると、五条さんを警戒していたはずだ。数える程しか会ったこともなく、お互いを知り合えるほどの会話を交わしていない。
けれども、こんなにも会いたくて恋しくて、しかたがない。

この感情は、彼の言っていた私の前世の記憶なのかもしれない。それでも、構わなかった。私はもう、この湧き出してくる感情に抗えず……これは運命なのだと思った。