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第九話
再び 雷禅一行
三吉山へ 向かいます。
村人たちに 見送られて 力童丸も一緒に。
空野辺の森を抜けて
杣道を進む一行の前に
峡谷が現れ その川筋を 進んで行くと
何やら 何者かに 監視されてるのを感じ
弓月丸「どうやら奴ら、すぐには襲って来ぬようですね」と。
川筋の畔に 小さな祠を 見つけた 雷禅
「うむ、この地の土地神の気配も薄いな、紅蓮鬼とやら、かなり霊力あるようじゃな」と
「ああ腹減ったから、飯にしようよ、雷禅の大将」と 力童丸 図太いのか?一人緊張感なく こんなこと 言っていて
その一言に 二人 張りつめた意識をほぐし
そこで携帯してきた 乾魚や 干し飯を 食べ 休憩です。
その時 祠から 何やら小さな影が
白い髭を顎にはやし 頭はつるつるした 老爺が 忽然と出現。
人にしては 小さ過ぎる 子供の背丈の半分もない。
老爺「あなた方は、この山に何をしにきたのじゃ?」ときくので
雷禅「ちと物見遊山にのぉ」と。
「馬鹿な、ここは危険じゃ、速やかに立ち去りなされ」と。
「して、ご老人、何故祠から?」
それには答えず「忠告はしたぞ」と 一言残し
すーっと
祠へ 消えてしまいました。
その時
雷禅たちの前に
突如 岩や 木々が びゅんびゅん
崖の上から 飛ばされてきます。
三人 素早く
それを避けるや
臨戦体勢に。
崖の上から
八人の鬼の巨体が現れて
宙を飛び降りては
手に手に 鉄棒を 振り回して
襲いかかってきました。
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