最終章

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三体の合体した 紫の巨大鬼 家屋の屋根くらいの高さがあろうか? 三つの目 三本の角を生やし 今までの鬼とは格が違う様子。 雷禅 力童丸の構えた 水平にした棍棒に跳躍するや そこを 足掛かりに さらなる高みへと。力童丸も 渾身の力で 雷禅を 弾き飛ばしました。 飛び行く 雷禅 あの山鯨を 刺し貫いた 竹槍で 巨大鬼の胸板を突きます! それと前後して 弓月丸 鬼の顔目掛けて 矢を 数本 立て続けに 放ちました。 が 雷禅の 槍 突き刺さるも 硬い筋肉に 阻まれて 致命傷には ならず 弓月丸の矢も 尽く 金棒で 弾かれて。 これは まずい!と 力童丸 近くにあった巨岩を 鬼へ 投げつけ ました。 がん! これまた 硬い筋肉に 阻まれて しかし この一瞬の攻防に 巨大鬼 空へ舞った 雷禅を 見失い。 雷禅は 竹槍で やつを 倒すことなど 考えていず その竹槍をうまく反動にして(現代の棒高跳びのように) 鬼の 遥か後方 峡谷の 壁へ飛び それを 蹴り 鬼の後方 首筋へ 目掛け 跳躍 いや 自身の体重をも 落下に 任せて 風のごとき早さで 名刀 吹雪を 真っ直ぐ 構え! いやあ! 掛け声諸とも 巨大鬼の 盆のくぼあたりを 刺し貫きました。 しかも かなりの 力が加わり その突き刺した刃が やつの首筋から 背中あたりまでも 切り裂き。。。 あっという間の出来事でした。 砦のごとき 巨大鬼が 前のめりに 倒れて行きます。 「大将!やったね!」「お見事!」 と 言う二人の前に 飛び降りた 雷禅 かんら!かんら!と 高笑い! その時でした 遥かなる上空より 雨霰の如く 矢が 三人に 降りかかってきました。
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