最終章

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洞窟前に 立ちはだかる 黒い巨鬼たち 雷禅たちと 一戦交えん と構えた時 洞窟の奥から 深紅の業火が 吐き出され 一瞬にして その二名の鬼は 燃え尽きてしまいました。 雷禅たち 唖然? 「仲間割れか」と 力童丸 一言 呟いた その時 陰鬱な 瑞江邸で聞いた あの声が 「脆弱なこやつらでは、なんの役にも立たぬでな」と 洞窟より 紅蓮鬼が 赤熱色に輝く全身 現しました。 三体の合体鬼や いま 焼却された鬼たちよりも 小さな 鬼 背丈は 雷禅と 大差なく感じられますが。 それよりも 全身から発せられる霊力か? 物凄い 圧 感じます。 「お主が紅蓮鬼だな、何ゆえ仲間を焼いたのじゃ」と 雷禅問わば 「ふふ!奴らは我が剣の妖力となったのだ。光栄であろう」と なんとも 嫌気さす言葉。 弓月丸「ふざけるな!仲間をなんと思ってるんだ」叫べば 「ふっはは、あんな奴ら仲間でもなんでもないわ」と言うや 腰に差した 剣を抜き放ちました。 おお! なんということか! 劫劫と 燃え盛る 焔を纏った刃に みな 圧倒されるも 「我が剣、業火に斬れぬものは、ない!行くぞ」と 頭上へ 振りかぶり 襲いかかってきました。 雷禅 負けずに 名刀 吹雪を 抜き放ち 一合 二合 がしん! ばきーん! と やり合った結果 なんと 雷禅の持つ 名刀 吹雪 中程から 折れてしまいました。 紅蓮鬼 すかさず 怒濤の如く 雷禅に撃ち込み あわや! その時 美鈴姫より いただいた 守り刀が 輝き なんとか その一撃を 跳ね返しました。 「そのような脆弱な刀でいつまで抵抗できるかな」と 余裕綽々 剣を 鞘に 納め 陰気に笑う 紅蓮鬼。 雷禅「力童、弓月、少し時を稼いでくれ」と言うや 洞窟入口より 外へ 飛び出しました。
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