最終章

9/10
前へ
/10ページ
次へ
まさに 雷禅の刀と妖剣 業火が 交わる度に 紅蓮鬼の身体みるみる 縮まり 今では 子供の背丈もなく 業火を支える力さえなく よろめく姿。 「その剣を手放せ!もはやここまでじゃ」と 雷禅言わば 紅蓮鬼「ふざけるなあ!」と最後の気力か? それを振り絞り 焔を 放ちました。 しかし 今までとはちがい 勢いもなく 雷禅 刀を振るうまでもなく受け止め。 あっ! その瞬間 紅蓮鬼の身体が 消滅して 妖剣 業火に吸いとられました。 剣が 自ら意思を持ち 業火を全体に纏い 雷禅に 襲いかかってきます。 雷禅 大上段に 構えた 雷の刀を 渾身の力で じゃきーん! 降り下ろすや 妖剣に 纏いついていた 邪悪な火炎 総て ぶった斬り! がしゃーん! と地面に 落ちて 突き刺さりました。 「これ、土地神よ、この妖剣、二度と魔物が触れぬよう、早う、封印しや」 雷禅の叫びに 呼応した 土地神たち すぐさま 妖剣を 封印の箱に 入れて 洞窟内へ。 その時 紅蓮鬼の 意識か?「まさか、人間に我が救われるとはな。意識を取り戻せたわ」弱々しい声が 聞こえ 紅蓮鬼の 魂か 消えてしまいました。 「土地神たちよ、この刀じゃが」と雷禅 雷の刀を 鞘に納め 土地神の一人が「その刀は、どうも貴方を選んだようです。是非、この後も、お使いなさい」と 「そうかあ、ならば、かの刀、今この時より、雷丸と名付けよう」 かんら!かんら!
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加