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唾液が溢れ、熱い口の中でアメは急速にその姿を変え始める‥
いつの間にか溶けて消えたアメの存在も忘れ、晴樹は苗の舌に夢中になっていた
相変わらず必死で自分の口の中のアメを探る苗の後頭部に手を添えて、晴樹は艶やかな髪を撫でる‥‥‥
胸が堪らなく熱くなって、晴樹は自分から唇を離していた‥
「……っ…」
「はあっ…」
二人の口から吐き出された熱い息がお互いに吹きかかる‥‥
晴樹は濡れた眼差しで苗を見つめ、そして苗の唇を音を立て吸うと下唇をキュッと甘く噛んだ‥
それを繰り返すとゆっくりと包み込むように苗を抱きしめ黒髪に顔を埋める‥
抱きしめながら苗の感触を味わう晴樹に苗は言った‥‥
「兄さんっ早くしないとアメが溶けちゃう!!」
慌てる苗に晴樹は呆れ顔で教えた。
「‥‥‥ばか‥//
とっくの昔に溶けてるよ」
「──!?‥そ、そんな──」
晴樹の言葉に苗はショックを隠せなかった。
「‥‥ぅ、ぅぇッ‥
やっぱり苗はでっち奉公に連れて行かれる運命なんだ‥‥‥グスッ‥」
「なんだよ、そのでっち奉公ってのは」
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