つながり

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・ そして、苗が受話器を置いたと同時に玄関先で車のとまる音がする‥ ―ガンッ!ガラ―! 引き戸しきの玄関戸に一発蹴りを入れ、開けると晴樹が車から降りてきた‥‥手にはお菓子の入ったコンビニの袋と、小さめの紙袋を下げている。 「おはよ。みんないる?」 爽やかな笑顔で挨拶しながら苗にお菓子の袋を手渡した‥ 晴樹の声が聞こえたのか、玄関には陸達が待ち構えていた‥その表情はまるで、親鳥から餌をせがむヒナのようである。 苗は陸達に袋を渡した‥ そして、晴樹の手に下げられている紙袋に目をつける‥ 「それは何?」 「ん?‥お前にやる‥。」 その紙袋には携帯電話入っていた。 「!?え、なに?いいの?」 「あぁ、名義も俺だし電話代は俺が払うから‥」 「うそ、マジ!?メールも出来ちゃう!?」 キラキラ目で興奮する苗に晴樹は釘を刺す‥ 「メールも好きなだけしていいけど‥‥ 家族と由美と俺だけだ‥ わかったな?」 ‥コレで夏目なんかと連絡取り合ったらキレるぞ!? 晴樹の言葉に苗は仕方なしに頷いた。 ‥しょうがないか‥払いも兄さん持ちだし‥ それでも自分の携帯を持てた苗はすごく嬉しかった‥
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