16人が本棚に入れています
本棚に追加
/26ページ
・
‥バカじゃんアイツ‥‥
告っといて付き合ってくれとも、なんにも確認してねぇのかよ‥
まさか、告っただけで満足したのか?
ただ‥
晴樹は夏目のバカさ加減にこの時ほど、心から感謝したことはなかった‥
苗が夏目の告白をOKしていないことで、ほんの少し気持ちに余裕の持てた晴樹はは、苗の家の近くまで来ると車を停車する。
そして車の時計に視線を流した‥
「兄さん、どしたの?」
聞いてくる苗に晴樹は時計を指差して見せる
「01:07分‥‥
‥‥で、これが何?」
苗は時間を読みあげて、いぶかしげに晴樹を見た──
晴樹は苗を見つめる。
そして最高に妖しい笑みを浮かべ呟く
「明日になった‥‥」
「‥うん‥そだね‥‥」
晴樹の不可解な発言に苗は戸惑いながら相づちをうっている‥
そして晴樹は身を乗り出すと助手席側のドアボタンに手をかけていた──
高級車らしく、音もせずにスーーっと座席の背もたれと一緒に苗が倒れて行く‥‥
「ほぇ!?‥」
訳も解らずキョドる苗に晴樹は覆い被さり耳元で囁きかけた‥
最初のコメントを投稿しよう!