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母さんが病気でこの世を去ったのが6歳の時。
それまでの間、家に母さんがいる日は必ず一緒に料理をした。
俺にはそんな思い出がいっぱいある。
母さんがいなくなったのは悲しかったけど、自暴自棄になる事はなかった。
子どもながらに母さんの体が弱かったのを知っていたから。
もう長くないことも。
だから母さんの証を残したかったのかもしれない。
母さんの味を忘れてしまわないように。
母さんを愛している父さんと、父さんを愛している母さんが大好きだったから。
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