Chapter 4 眠気覚ましのコーヒー

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「ほらよ、これでよかったんだよな?」 「あぁ、サンキュ」 コンビニから出てきた朧は袋から飲み物だけを取り出し、麒縒に外に出るよう声をかける。朝食が入っている袋は運転席に置いて。 外に出た麒縒は朧から投げられた缶コーヒーをキャッチし、開けて飲む。やはり、青空の下で冷たい飲み物を飲むのは気持ちいい。 今朝、起きて早々に麒縒が「ドライブに行きたい」と言わなければ、今頃2人ともにベッドの中だっただろう。当然、ただ寝ているだけではない。 この2人に時間など関係ない。早朝だろうが深夜だろうが、ヤりたいと思った時にヤる。それが彼等だ。 「何買ってきたんだ?」 「なんか適当につまめそうな菓子と、さっき言ってたサンドイッチ。確か、タマゴサンド・レタスサンド・ハムサンドが好きなんだったよな?」 「流石は朧だ」 開いてる窓から手を伸ばし、買ってきた物を入れてる袋を取り出す。そのまま袋を開けて麒縒に中を見せながらサンドイッチを取り出す朧に、麒縒は嬉しそうに頷く。 ……その袋の中にある複数の菓子のなかにポッキーがあったのは偶然だろうか? 「……よし、そろそろ行くか」 「あぁ、いつでもいいぜ」 麒縒はコーヒーが入っていた空き缶を後ろ向きでゴミ箱に投げ、車に乗り込む。次いで運転席に乗った朧が身体を後ろに向けながら、朝食入りの袋やバッグを後部座席に置く。 「麒縒、シートベルト」 「もうしてる」 「流石は俺の麒縒だな」 「っ//」 後ろを向いたままの朧からの言葉に、顔を赤くする麒縒。誰が見ているわけでもないのに、思わず顔を背けている。 「よっと……どうした、麒縒? 顔が赤いぞ?」 「いや、別に……」 そう言いながら視線を戻した麒縒を、ニヤニヤと笑いながら朧が覗き込む。 「なっ!?」 「可愛い顔してんな~w」 「っ!// いいから早く車出せッ!」 「はいはいw」 顔が赤いのを隠すために、吠えるように言った麒縒。それを楽しそうに見たあと、朧は車を発進させた。
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