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深いまどろみの中にいた。
身体がふわふわと浮いて気持ちいい。
「おーい!」
どこからか声が聞こえる。
見ると、美代奈と達也、それに茜までもが、遠くのほうからこちらに向かって手を振っている。
「何してんだよー。早くこっちこいよー」
達也が大きな声で叫ぶ。
「分かった!俺もそっちに……」
真司もそれに応えようとしたとき、景色が一面真っ赤に染まった。いつの間にか三人の姿も消えている。
「どうして、お前だけ生きてるんだ」
背後からざらついた重い声がして、真司は後ろを振り返った。消えたはずの三人の姿がそこにある。顔は下を向いてるため、表情が見えない。
「な、何言ってんだよ。お前らもちゃんと生きてるじゃないか」
真司は三人の顔を覗きこむように、下から見上げた。
「ひぃ!」
短い悲鳴を上げて、腰を抜かす。三人とも顔が白骨化していた。
「さあ、早く私達と一緒に行きましょう、真司」
美代奈の声をした白骨死体が言う。
「い、行くって、どこにだよ?」
隣の白骨死体が答える。
「ふふ、いやですねぇ。真司さん。そんなの決まってるじゃないですか、地獄ですよ。じ・ご・く」
「は、はあ?地獄?」
思わず裏返った声で聞き返すと、三人の白骨死体は真司を取り囲むようにバラけだす。じりじりとにじり寄ってきた。
「い、嫌だ!俺はまだ死にたくない!」
真司は目を瞑って大声で叫ぶ。
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