ティータイム

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「あ……。起きてたんだ。おはよう」 「お、おはよう。……レイナ」 ぎこちなく笑みを返す真司。 レイナは真司の声を聞いて安心したのか、すぐに顔を突っ伏してしまう。すーすーと可愛らしい寝息が聞こえてくる。 …………え?寝た!? 朝の挨拶をして寝るとはこれ如何に。 「おい、レイナ!起きてくれ」 「う~ん、あと46億年待って……」 「そんな待ったら地球がもう一個出来あがっちゃうよ!いや、そんなことよりも寝ぼけてる場合か!俺達はあのあとどうなったんだ!」 真司は必死にレイナを起こそうと試みるも、中々起きてくれない。彼女は既に夢の国に飛び立ったあとのようだ。 困り果てた真司は起こすのを断念して、部屋の中を見回す。 そこはなんだか殺風景な部屋で、お世辞にも広い部屋とは言えなかった。家具も最低限必要と感じるものしか置かれてなく、壁の塗装は所々剥げていて、畳も色褪せている。 ここはレイナの部屋なのだろうか……。
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