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「ありがとう。やっぱり泉に話して正解だったよ。ちょっと気持ちが楽になった」
「そう?ならよかった。じゃあ、僕達はこれから仲間同士ってわけだ。絶対にこのゲーム、クリアしようね」
泉がいつもの笑顔を見せると、真司に握手を求めてきた。特に拒む理由も見当たらなかったので、真司は喜んでその手を握る。
「水瀬さんもよろしくね」
泉は真司との握手を済ませると、続いてその横に立つレイナのほうにも手を差し向けた。
レイナは微妙な表情を浮かべて、困っているように見えた。真司は小さな声で「握手だよ」と助け船を出してやる。
間もなく、握手に応じた彼女だったが、態度がどことなくよそよそしく感じられた。さっきの話の中で、何か気に障るところがあったのだろうか。
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