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・泉の作戦が遠回りしすぎ
これはもっともな話だと思います。正直に真司達に話して、協力してもらったほうが、無難だったと思います。
ですが、あえてそれをしなかったのは、作中でも書いたとおり、泉にとって面白くない勝ち方だったのと、不確実な勝ち方だったからです。
なぜなら、泉が耳打ちなどで真司達に指示を出した場合、ぴのきおは会話が聞こえないため、『押す』か『押さない』かをランダムに決めるしかありません。
そして真司達もまた、四人で相談し合い、四人で同じところに投票するしかありません。
要するに、次のセットで票が揃う確率は50%です。それが7セットあるので最終的には99%の確率で成功します。
ですが、命がかかった状況下において、1%というのはあまりにも大きな数字です。万が一ということも当然あります。
それに、1セット目で票が揃えばいいですけど、仮に運悪く票が揃わなかった場合は四人の間に多少なりとも疑心暗鬼は生じます。
もしかして、ぴのきおがゲームに参加してるというのは嘘ではないか?俺達は泉に騙されているのではないか?
そうなってしまったら、7セット目まで足並みを揃えるのは無理でしょう。セットを増すごとに成功確率は激減です。
そうならないために、泉は水面下で動き、ぴのきおの裏をかくことで一回目で確実に成功させたということです。それにこっちのほうが泉としても『面白い勝ち方』だったと思います。
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