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「ちょ、ちょっとやめてください。お金ならあげますから、それで僕を殺すのだけは勘弁してください。お、お願いします、お願いします!」
「はあ?」と男は首を傾げる。
「何、訳の分からねぇこといってんだ!金さえ渡せば、何もしねぇっていってるだろうが!」
「ひいぃぃ!殺される!だ、誰か助けてー!」
「!?」
こんな調子で僕は叫び続けた。やがて遠くのほうからサイレンの音が近づいてくる。
男は敏感に肩を揺らした。
「おい、なんでここには俺らしかいねぇのにサツが来るんだよ。お前が通報したのか?」
振り返った男は、仲間に疑いの目を向ける。
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