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ジョーカーとの対決
太陽の神に選ばれたジョーカーは白丸か黒丸の刻印を持つ人間を挟み込み、抹殺する事が使命だと自覚し、威厳を取り戻す為に転がっていた男子生徒のズボンを脱がして穿き、筋骨隆々の上半身は裸のまま、精悍な顔付きで美鈴と想作を睨んだ。
「お前らは白丸の人間だな」
「だから、なに?」
「使命を思い出した。悪徳に溺れた人間を滅ぼす」
ジョーカーは美鈴にそう答えると、上半身の数個の黒丸の刻印が両腕に移動して、手のひらに集まって大きな黒丸の電極を形成する。
「鈴、離れろ。射程距離が伸びるぞ」
黒丸が集合した両手から電磁波が放射され、左右からカーブを描いて美鈴と想作を襲うが、寸前でバックステップして避け、目前の空間に電磁波が衝突してビリビリと火花が散った。
「ヤバっ。使命ってなんだよ?」
「刷り込まれた記憶だ。しかし太陽の護符が守ってくれる」
再度、ジョーカーが近寄って手のひらから電磁波を放つが、想作は美鈴に頬を寄せてソロモンの図形を作ると、電磁波は想作の頬の白丸と美鈴のオデコの白丸を通過せずに跳ね返された。
「なぬ?挟み込んだだろ?」
ジョーカーは背中の稲妻の焼印を輝かせ、渾身のエネルギーで放射した電磁波が防御されて倒せなかった事に唖然とした。
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