美希と私たち。

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『…S198の娘です』 同じようにひと呼吸置いてから そう伝えると 『今、かけ直す』 そう言って電話が切れ、 2分後にかかってきた。 『待たせて悪かった。 防音室に移動したから 普通に話していいぞ』 先ほどの冷たい声じゃなく 優しい、いつもの鮫島さんに ホッと胸を撫で下ろす。 『鮫島さん 今から会えませんか?』 叫ぶように私は言った。
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