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 駅前のマックでは、高校生の時、俺たちが店の中で二番目の特等席と称していた席に座っていた。隅っこではないけども、一応パーテーションで挟まれた空間である。いつだって俺たちはこういう秘密基地的な少し狭い空間が好きだった。  朝から何も食べていなかった俺は、ビッグバーガーをむさぼるように食べていた。頬をいっぱいにした上にポテトも詰め込む。気づくと直哉は頬杖をついて、俺の食べる姿を子どもでも見るような目でじっと見ていた。俺はコーラで口の中のものを全部流し込んでからいった。 「なにみてるんだよ。直哉も早く食えよ」 「ぼく、健人の食べてる姿見るの好き。すごく美味しそうに食べるんだもん」 「あはは、それは嬉しいけど、ちょっと食べづらいから、せめて食べながらにしてよ」  直哉はポテトを一本抜いて、俺に差し出してくる。 「あーん」  俺は焦ってまわりを見渡してから口を開けた。ポテトを差し込まれる。 「かわいい。餌付けしてるみたい」 「いいから早く食えよ」
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