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 でも俺は男らしくないことは嫌いだった。  一度やると決めたことはやり遂げないと気がすまない性質なのだ。  白鳥学院の行事の盛り上がり方は、県下では有名だった。  それが目的で入学してくる生徒も少なくはない。だから次の年に入学してくる生徒数は生徒会の威信にもかかわる。  俺はそんな生徒会の仕事にいつしかのめり込んでいった。  生徒会にいると学校内では何かと目立つ存在になってしまう。  そのうち、あからさまに女子にもモテはじめた。それまでも何人かに告られたことはあったが、その頃を境に三日にあげず手紙や待ち伏せで告白を受けるようになる。  誰かに気持ちを寄せられるのは悪い気はしなが、俺は生徒会活動に夢中でそれどころではなかった。  最初のうちは丁重にお断りもした。場合によっては、メアド交換だけすることもあった。  でもいちいち丁寧に応対していたら身がもたない。段々面倒くさくなった俺は、手紙も一切受け取らないようにし、女子から話掛けられても一切無視することにした。  するといつしかこんなあだ名をつけられてしまう。 「白鳥のプレイボーイ」
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