第二章 墜落イレブン

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 白髪の医師が鉄格子の向こうに北ウルシアの言葉で呼びかけた。  左端で大淵真紀と性交をしていた男が振り返った。結合がとかれ、少女の身体が崩れ落ちる。手首を鎖で繋がれているので、両腕を大きく広げ、天井から吊り下げられた格好になった。  男がこちらにやって来る。  鍛えられた格闘家のような肉体が汗で濡れ光っている。股間からは白い湯気のようなものが、もわっと立ち上っていた。濡れた陰毛の間からたくましい×××が屹立(きつりつ)している。顔に奇妙に表情がない。  足が床に固着したように動かなかった。芽衣の麻痺した視界が男の背後をとらえた。南側の壁に引き違いのすりガラスの窓があった。三人の交尾に意識がいって気づかなかった。
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