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「ウィグル王列伝」
「ウィグル王列伝」とは、
およそ400年前のウィグル王国第二代国王カラドックと、
その息子ウェールズが、
世界の歴史とウィグル王国の隆盛を記すために作られた書物である。
冒頭は、
「大破局」が訪れる以前の、
科学文明が栄えた世界の繁栄が如何なるものだったか記され、
そして、
その後、突然世界を襲った災厄の凄まじさ、
破壊の有様が、こと細かく描写されている。
その後、
ウィグル初代国王、「月の天使」の異名を持つシリスが、
西の大国、スーサの王「アスラ」の軍勢を打ち破り、
いかにしてウィグル王国を大陸最大の国家に成し遂げたのか、
また、息子カラドックに国王の位を譲渡した後は、
カラドックがウィグルの領地を最大に拡げてゆく様も記されている。
・・・だが、第三代国王ウェールズの治世において、
「ウィグル王列伝」は突然、叙述が途切れてしまう。
後世の歴史家の間では、
まさしくこのタイミングで、二度目の大災厄に襲われ、
世界は再び暗黒の時代に突入したのだろうと言われている。
その間、何があったのか、
歴史の空白は闇に閉ざされたままである・・・。
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