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夏の終わりで
その夏残暑が厳しく
汗が肌にまとわりつくような
そんな季節だった
21歳のわたしは
結婚して3歳になる娘がいた
旦那は暴力がひどく
何度もわたしを殴り
旦那の親が病院に連れていってくれて
肋骨骨折なんてしょっちゅうだった
実家に帰り娘を寝かせて
親にお願いしては夜出かけることが
唯一の楽しみだった
その日もいつものように
週末実家に帰り
友達に家の近くまで迎えに来てもらって
夜の街へ
もともと夜働いていた私は
キラキラした世界が大好きだった
あの毒々しい雰囲気も
独特なアーケードの香りすら
薄っぺらに笑顔も
ボーイのたまり場も
酒もなにもかも
浅はかで子供だった
そんな何でもない日に出会った
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