夜の支配者。

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指揮を取るのは、『20時に就寝』法が適用されないはずの高校生達だった。 「大人達が俺達を夜に逢わせようとしなかった理由は、今日、ここにある」 「皆、夜の空を見上げて」 「信じればきっと、会えるんだよ」 子どもたちが空を仰ぐ。 チカチカと輝く星を見上げながら、手を伸ばすともう少しで届きそうだった。 実際に何人か手が届いたのか輝いていた。 「来た!」 鈴の音を鳴り響かせ、夜空を蹴りあげ星屑を撒き散らせながら、そりの後ろから雪を降らせて、その人物はやってきた。 「メリークリスマス」
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