【絶対なる】一夜【支配9】

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小さく、 頷いた私。 それからの会話は少なめ。 だけど、手を優しくひかれて、辿り着いたのは最近完成したばかりの豪華なマンション。 「ここ……」 「俺の家の一つ」 そんな言葉も頼君の口から出てくると、つい驚いてしまっても直ぐに納得出来てしまう。 広告に載っているモデルルームみたいな部屋へとエスコートされると、 私がごく普通な家庭の、ごく普通な女子高生だってこと、 忘れてしまう。 「今日の希穂も可愛いよ」 「ありが……と……」 「そんなに俯いてばかりいないで俺を見てよ」 くいっと顎を持ち上げられると、ちゃんと頼くんを見つめる暇もないまま、 唇で感じてしまう。
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