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上から睨みつけキレる晴樹に苗は小芝居を打った。
「兄さんとの思い出が欲しかったの‥‥‥」
「‥//‥」
石畳みの地べたに女座りしシクシク泣き真似を始める‥
嘘泣きなのは丸わかりだがそう言われて悪いきはしない。
晴樹はため息を付きながらカメラを返した。
「写真なら後で撮ればいいだろ?ももう、上がるから。
大人しく部屋で待ってろよ‥な?」
優しくいい聞かせるように言うとほらっ!と苗を部屋の方へ押しやった。
‥っとに…
何で風呂を撮るんだよっ?だったら二人で入って撮る方が思い出になるはずだろ!?
――ピカッ!
「……っ!?──」
納得いかないまま浴衣に着替える晴樹に再び光が放たれた──!
「苗ぇーっ!!」
振り返ると、慌てて走り去る苗の後ろ姿の後にドタァ!と派手に転ぶ音が聞こえる。
「クスン‥‥‥痛ひ(泣)‥」
「自業自得だっ!たく、早く風呂入ってこいよ
その間に食事の準備してもらうから‥」
苗は赤く擦り剥いた肘と膝を交互にさすりながら露天に向かった‥
―チャポン
‥うーん夜はフラッシュたいちゃうからバレちゃうんだょね~
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