16話温泉旅行

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上から睨みつけキレる晴樹に苗は小芝居を打った。 「兄さんとの思い出が欲しかったの‥‥‥」 「‥//‥」 石畳みの地べたに女座りしシクシク泣き真似を始める‥ 嘘泣きなのは丸わかりだがそう言われて悪いきはしない。 晴樹はため息を付きながらカメラを返した。 「写真なら後で撮ればいいだろ?ももう、上がるから。 大人しく部屋で待ってろよ‥な?」 優しくいい聞かせるように言うとほらっ!と苗を部屋の方へ押しやった。 ‥っとに… 何で風呂を撮るんだよっ?だったら二人で入って撮る方が思い出になるはずだろ!? ――ピカッ! 「……っ!?──」 納得いかないまま浴衣に着替える晴樹に再び光が放たれた──! 「苗ぇーっ!!」 振り返ると、慌てて走り去る苗の後ろ姿の後にドタァ!と派手に転ぶ音が聞こえる。 「クスン‥‥‥痛ひ(泣)‥」 「自業自得だっ!たく、早く風呂入ってこいよ その間に食事の準備してもらうから‥」 苗は赤く擦り剥いた肘と膝を交互にさすりながら露天に向かった‥ ―チャポン ‥うーん夜はフラッシュたいちゃうからバレちゃうんだょね~
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