花の名

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気分が悪いのはどうやら熱のせいであった。 『そら気分は最悪だわ』 うとうとしながら電車にのる。 4人席が空いていた。 (ついてるな…) そこに腰掛け眠った。 ────… ……………………… …………………………………「おぃ」 「起きろって…」 『ん、え?』 え、誰よ… そこには身長190はある男が立っていた。 『な、んですか?』 「いや、終点だし」 『…っは?!!!』 うそ、寝過した…終点ってどれだけ寝たのよ。 外は暗くなっている。 『ごめんなさい』 「…ちょっとこっち来い」 男が腕を掴んで私の額に触れる。 『え、何してんの…』 これ、セクハラ… 「おい、熱があるじゃねーか」 馬鹿野郎、と、いいながら私の手をひいて駅へ向かう。 「ちょっと待ってろ」 『え、はい…』 「…俺は泉(いずみ)お前は?」 『え、えと、沙紅(さく)です…』 「分かった沙紅待ってろよ」 と言って走って行く。 とりあえず待っていよう… ゴホッゴホッ… ………え、?… ま、って、なに?これ… 『「彼岸花」』 声が重なる。 『い、ずみ?』 「やっぱりお前もこのクチか」 どういうことよ。 咳をしたら口から彼岸花が出てきたのよ? 気持ち悪くないの? 『………』 「俺は紫陽花だ」 『え、何が』 「花吐き病」 花吐き病…身体の至る所から花が生えて最後には死ぬ病か… 『わ、、たしが花吐き病?』 そうなるな と、泉が言った。 「とりあえず乗れ。送る。」 泉は車をとりに行っていたようだった。
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