序章2

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先ほど怒りを露わにした魚人も、シーの言葉を聞き、既に怒りを鎮めこの条件の良さに喜んでいた。 配下と呼びながらシーの言う事は、ただ土地を与え加護下に置くという事だ、領主にするという事は、国民として扱うという事だからだ。 確かに上にロバートが付くが自分達の、自由が保障されているのである。 オワード「良いだろう、その他は?」 オワードは、承諾して次を促す。 シー「この辺りの情報を渡す事。」 今まで、この辺りに高い知能を持った魔物がおらず集まる情報は、自軍を動かし少ない時間で探索した場所のほんの僅かな情報しか無かった。 オワード「それも問題無い、配下に降る以上、主に成果を上げて貰う方が今後の我々の生活も安定するという物だ。まだあるか?」 これも承諾して、続きを促す。 シー「では、最後に今回の遠征に全面的に強力して頂く事。」 オワードは、その言葉を聞き眉を顰め少し考え言葉を繋いだ。 オワード「その期間と内容は?」 全面的に協力する、つまり一族皆、女・子ども迄協力しろと、シーわそう言っているのだ。勿論新天地えの移動も遠征が終わった後になる。 シー「期間は、二ヶ月。理由としては、私がそれまで戻る事が出来ないからです。また女・子どもにキツイ労働など有りません、少し協力して貰う程度です。」 期間と理由を聞きオワードは、 オワード「一ヶ月半だ。それ以上は、認めれない。」 その後も話し合いが続くが、何かと理由を付けては、頑なに一ヶ月半以内の移動をロバート達に提示した。 ロバート「二ヶ月後に何かあるのか?」 話を聞いていたロバートが口を挟む。ロバートも話に入って来たことで、オワードわ仕方ないとばかりに、 オワード「この荒野の雨季は一ヶ月半後位から始まる、それに常時て数々の魔物が姿を現わす。我々魚人にとっても動きやすい時期なのだ。」 オワードの言葉を聞きロバートは、納得するが、 シー「しかしそれでは、魔物の増える時期という事ですよね、危険が増えるのでわないでしょうか。他に理由が有るのでは?」 シーの言う事も最もである。 オワード「年寄り子どもを動かすには、その時期以外難しい。さらに雨季の最後に増えた魔物を食べに古龍も動き出す。」 古龍、初めて聞く魔物の言葉にロバート達は、驚いた。 シー「古龍とは?どんな魔物ですか?」 聞き慣れない魔物の名前にシーが聞き直す。
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