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「あれ?オオカミ課長?
カチョーがナゼここに……」
どうやら記憶が後退して、会社時代に遡ってしまっているようだ。
秋人は深く息を吸い込んだ。
「落ち着けッ!
赤野燈子(あかのとうこ)っ!!」
「ひっ、ははははいっ。
申し訳ありませんでしたっ、カチョー!」
目を白黒させ、ピシッと敬礼した燈子。
身に覚え込まされた恐怖はいつまでも残っているらしい。
_犬の躾みたいだな_
秋人は、頭の隅で考えた。
…………
「どうしたんだ一体。
服も着替えずに、死んでるのかと思ったぞ」
ホっと安堵の息を吐き、尋ねる秋人に、
「それがねぇ、戻ってからの記憶の糸がプッツリと」
我に返った燈子は、ようよう思い出しながら、昼間の出来事を話始めた。
彼女はストレスを睡眠で解消する体質らしかった。
「そうか、口につけてたのはバーガーのケチャップだと。
まあ良かった。
ん?
あ~!またオマエそんな短いワンピースを着て!」
「またそこですかぁ?」
うんざりと燈子は秋人を見上げた。
彼は燈子の服装の露出にとても厳しい。
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